美しい花を咲かせる蓮ですが、その美しさと共に、なぜか違和感や不快感をもたらす蓮の花。
今回はなぜ蓮の花に見られる独特の模様が気持ち悪く感じるのか、その原因や対処法について詳しくご紹介します。
蓮の花が気持ち悪い理由とは?
蓮の花を見て気持ち悪いと感じるのは、集合体恐怖症(トライポフォビア)が考えられます。
蓮の花などの他の小さな穴や、突起の集まりに対する強い不快感や反感を示す状態をさします。
この現象は正式な恐怖症とは認識されていないものの、推定15パーセントもの人が多少なりとも不快感や嫌悪感を持つとされています。
私も集合体恐怖症という言葉は耳にしたことがありますが、まだまだ研究が進んでおらず、わかっていないことが多いようですね。
ただ、人が集合体恐怖症になる原因は2つ考えられています。
有毒な動物を避けるため
蓮の花の写真をよく見ると、明るさと暗さのコントラストが特徴的ですよね。
表面はグリーンで明るく、穴の開いた部分は暗くなっています。
また、それぞれの穴が一定の間隔で配置され、その繋がりが連続しているのも特徴的です。
この種の模様は、ブルーリングオクトパスや多くの蜘蛛、蛇などの有害な生物にも見られると言われています。
イギリスの心理学者であるジォフ・コールとアーノルド・ウィルキンズ氏は、集合体恐怖症は、昔の「危険な動物から遠ざかる」という生存上の適応の痕跡である可能性が考えられるとしています。
病気を避けるため
もう一つ別の考え方として、穴への恐れは、生命を脅かす疾病から身を守るための進化的なメカニズムの残りであると考えられます。
例えば、伝染病などは皮膚にイボなどの無数の突起物を起こすものがありますよね。
人は無意識のうちに、皮膚のトラブルや伝染病、湿疹、ニキビ、傷、水ぶくれなどの健康問題を思い起こさせるかもしれないと考えられます。
ではどのような症状をもつのでしょうか?
集合体恐怖症の症状と対処法は?
実は集合体恐怖症といっても、何で恐怖や不快感を持つかは人それぞれなのだそうです。
蓮の花の穴を見て気持ち悪いと感じる人がいれば、蜂の巣やホットケーキにあいた小さな空気穴を見て恐怖を感じる人もいます。
症状としては、対象となるものを見たときに、気持ち悪い・不快感だけでなく、吐き気や頭痛などの症状を訴える人もいます。
ショックのあまり鳥肌が出るほどの嫌悪感をもつような人もいるようですね。
ただ嫌悪感を持つ対象そのものは小さな穴の集まりであり、日常生活でよく見かけるとはいえません。
そのため、普段の生活では比較的避けやすいといえるかもしれませんね。
集合体恐怖症を自覚している人は、なるべく対象物を目にしないことが大切です。
もし対象物へのストレスが深刻で日常生活にも支障をきたしている場合、早めに精神科など専門の病院を受診しましょう。
集合体恐怖症は克服できる?
何かをみて気持ち悪いと感じるのは自然なことです。
例えば、私はゴキブリを目にするととても恐怖を感じます・・。
動いていても、いなくても本当に気持ちが悪いです。
そのような恐怖感、嫌悪感は誰でも持ち得るものだと思います。
ただそのような対象物を目にした場合、強いストレスから
仕事や足らなければいけない事があってもが手につかない、アルコールやタバコなどを摂取しなければいけない、などの場合は治療が必要かもしれません。
完全に克服できるかどうかはわかりませんが、心理療法などを受けてみるのもひとつの手だてといえるでしょう。
蓮の実はなぜあんな形をしてるの?
蓮の花はピンクでとても綺麗なのに、なぜ実はあのような形をしているのでしょうか?
いくつも黒い穴が大きく開いていて、なんとなく不気味な感じがします。
蓮の実は美しい花が枯れた後にでき、茎が分厚くなった花托(かたく)が大きくなって、その中に実がなります。
あの不気味なものは、花が変化したものだと考えると不思議ですよね。
花托には最初穴がありませんが、だんだん大きくなるにつれて通気口となる穴が開いてくるのです。
蓮の花の根っこは水の中にあるため、その穴から空気を取り込むのです。
その穴が比較的大きいため、不快感を感じるのかもしれませんね。
ちなみに花托から取り出した蓮の実は栄養価が高く、中国など一部の地域ではおしるこに入れたり、かき氷にのせて食べられているようです。
またベトナムなどでは、蓮の花びらの香りを緑茶にうつした蓮茶というもの飲まれているようです。
どちらも日本ではあまり見かけないので、どんな味がするのか気になりますね。
蓮の花言葉は?
蓮は極楽浄土に咲き、心を清らかにする花といわれています。
その花言葉は、「神聖」、「清らかな心」です。
池の泥水を吸いながらも、一心に美しい花をつける蓮の特徴にちなんでいます。
ちなみによく似ていますが、蓮と睡蓮(すいれん)は別の花ですよ。
蓮の花のタトゥーの意味とは?
蓮のタトゥーには、花と同じように「清浄」「神聖」「純潔」などの意味があります。
色によっても、その意味が変わります。
蓮の花が持つ神聖さは、仏教やヒンドゥー教のような信仰からきています。
ヒンドゥーの伝統では、宇宙の始まり前に、ヴィシュヌ神の臍から蓮が生じ、その花からブラフマーが誕生し、宇宙のイメージを築いたとされています。
仏教においては、泥沼のような困難な世界でも、仏の教えにより素晴らしい成果を達成できるという考えを持ち、力強く生きるシンボルとして捉えられています。
タトゥーのアートでは、蓮の花の上にお釈迦様を描くデザインがよく見られます。
さらに仏の姿を梵字で表現し、蓮の花と組み合わせたデザインも多くのタトゥーファンから愛されているようです。
まとめ
実は15%ほどの人が集合体恐怖症に悩んでいるそうです。
私が気になったのが、この恐怖症には「怖いもの見たさ」が関係しているということです。
怖くてたまらないけれど、ホラー映画が観たくなる。あの感情と似ている部分があるのでしょうか?
Gは見たくありませんが・・。